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まちをつくる ― 地域のちから ―

今井みのるのブログ

秦野市議会議員今井みのるが地域の生活を考えて綴る日々の思索。よりよい市民生活のための地域活性化を考えます。

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議会活性化特別委員会 議会基本条例に対するパブリックコメントの在り方 [議会]

6月23日

 本日は議会活性化特別委員会であります。早いもので、この委員会が発足して1年が経とうとしています。
 前回の委員会で委員長からパブリックコメント(市民アンケート)の実施について、各会派で意見の取りまとめをしましてほしいとの宿題がありました。
 委員長としては当然早く実施したい訳で、一部委員からも、もたもたしていると市民からポーズだけでやる気がないと思われてしまうと言った意見がありました。
 骨子と言うか素案はある程度出来ていますが、委員会ではそれを具体化する前に市民の声を聞かないと、もう殆ど出来あがってから市民にお伺いを立てるのでは不満が出てしまうのではないかとの懸念がされています。

 しかし、まだまだ議員間でも会派間でも議会基本条例に対しての思いやその具体の中身について、かなりの温度差、認識の隔たりがあるように思います。自分としては、改めて議員各位で議会基本条例の必要性とその重さを再認識した上で、議員間、会派間である程度の共通認識・責任の持てる素案にしてから市民の声を聞いた方が良いと思います。
 積極派の方たちは、先に市民の声を聞いてから修正をして行けばよいと言いますが、限られた人数の議員の間だけでもこれだけ認識にバラツキがある中で先にパブリックコメントを取って本当に大丈夫なのでしょうか。先にパブリックコメントを取ると言う事は、細部を決める前に市民の声を聞くと事で、良いことだとは思いますが、結果次第では議会や議員そのものの在り方を根底から覆すことにもなり、その結果が持つ意味は非常に重いと思います。なぜならその結果は、当然、議会基本条例に反映されるべきで、都合の悪いことなどに関して理由を付けて聞かなかったことにする様な事があるとすれば、パブリックコメントを取る意味がないと言うか、取らない方が良いと思うからです。
 そして、現在の市民感情からすれば、議員定数や議員報酬の大幅削減と言った事が一番の関心事に上がるのではないかと思います。しかし、以前にも申しました様に、殆どの市民の方には、表面的な認識や悪い風評ばかりが広がり、議会が何のために存在するのかと言った議会の必要性や議員の重要性に本当の所でなかなか理解が得られれていないと感じます。そのギャップを埋めないまま先にパブリックコメントを取り、後からそれを埋めようとすれば、それには大変な時間と労力が必要になると思います。また、パブリックコメントにしても殆どの市民の皆さん(8割、9割以上)から答を頂ければ、それは市民の総意と言う事になりますが、その数字次第では総意と言うより、一部市民の声が強く反映される様な事になってしまう懸念もあります。議員になってまだ3年ほどですが、普段から議会に対して関心のある方はごく一部の方たちであり、それが市民の総意を反映しているとも思えません。そう言った一部の声に一般市民が振り回されたり、一部の声だけが強く反映される事に危惧を感じます。
 日頃議会に関心のない市民にとっては、議会基本条例の条文や項目、また、細かい文章表現については興味が持てないでしょうし、なにより議会として伝えたい意図が伝わらないのではないかと思います。そうなるとやはり一般的に分かりやすい話は、議員定数や議員報酬と言った所になるのではないでしょうか。

 そうした結果を受け入れる覚悟が出来ていてパブリックコメント(市民アンケート)を取ると言うのであればよいのですが、その後の取りまとめの重責を考えずに、パフォーマンスとも取れる勢いで取り敢えずパブリックコメント(市民アンケート)を取る事で、市民を巻き込んだ運動にしようとする姿勢には非常に危険なものを感じます。来年が選挙の年だから、市民にいい所を見せるために議会基本条例という看板のパブリックコメントを利用したいと言う思惑はとても分かりやすいところですが、肝心な所、都合の悪い所は逃げてでは本末転倒だと思います。


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